くだもの辞典
いちご
来歴

現在栽培されているいちごの先祖は18世紀にヨ−ロッパで交配されたもので、17世紀前半に北米のバ−ジニア州地域から導入されたフラガリア・バ−ジニアナ種と18世紀前半に南米チリの中南部地域から導入されたフラガリア・チロエンシス種の交雑によりできたとされています。

日本に初めて導入されたのは徳川末期で、オランダイチゴと呼ばれていましたが、普及には至りませんでした。本格的に栽培が始まったのは1900年代に入ってからで、前半には主にヨ−ロッパから、40年代以降はアメリカから多数の品種が導入されました。これと同時に日本でも交配により独自の品種が育成され、現在日本で栽培されている品種のほとんどは日本で育成された品種です。

主産地

世界の主要生産国と日本の主要生産県は、次のとおりです。日本では、施設栽培が多いことから、主産地は西南暖地に多い状況となっています。

主産地
種類

昭和30年代の日本の主力品種はダナーや福羽でしたが、日本での消費は大半が生食であるため、生食に適した、果実が大きく酸味の少ない品種が多く育成されました。また、露地栽培よりは促成栽培、半促成栽培、抑制栽培等のビニ−ルトンネルを利用した施設栽培の普及により、休眠打破に要する低温遭遇時間が短い品種が多いのが日本の特徴といえます。これら施設栽培の普及により、11月から翌年の5月と長期間にわたっておいしいいちごが食べられるようになりました。

最近は産地の栽培形態に合った新たな品種が次々に育成・生産されており、品種の世代交代が早まっています。例えば、栃木県で育成された「とちおとめ」、福岡県で育成された「あまおう」等で、産地ごとに特色のある品種が生産されています。

以下、いちごの代表的品種を紹介します。

あまおう

とよのか×さちのか、主産地 福岡、 あまく、まるく、おおきく、うまい から名付けられた。

とちおとめ

久留米49号×栃の峰、主産地 栃木県、果実大きく、収量も多い

あきひめ(章姫)

果形が整った大果 糖度高く、酸は少ない

みつこ

とよのか×アイベリ−、主産地 福岡県

さがほのか

大錦×とよのか、主産地 佐賀県、 果実が大きく、色鮮やかで、糖度が高く酸味は少ない

旬の時期

露地栽培での出荷時期は5月〜7月ですが、日本のいちごの栽培は施設栽培が主流になっており、11月〜翌年の5月が出荷最盛期になります。また一部の産地では苗を冷蔵庫で休眠打破し、8月に定植、9月〜10月に出荷する抑制栽培も行われています。

いちごは生育期間の気温により開花から成熟までの日数が異なり、気温が高いほど成熟日数が短く、小玉で糖分の蓄積が少ない果実になってしまう傾向があります。したがって、11月〜12月の気温がその年の果実の収量や食味に大きく影響します。

おいしい果実の選び方
色 ヘタの部分まで果実全面に紅色に着色し、白色が残っていないもの。
形 左右対象で変形していないもの。
果面 果面全体に満遍なく種が付いていて、全体に張りがあり、傷や潰れがないもの。
大きさ 品種特有の大きさで、大きめのもの。
ヘタ 張りがあり、濃緑色のもの。
食べ方のポイント

そのまま食べますが、どうしても甘味が足りない場合は、砂糖やコンデンスミルクをかけて食べたらおいしく食べられます。

貯蔵方法

傷みやすいので、買ってきたら冷蔵庫に入れておきましょう。

栽培方法
いちごの一年間の主な栽培管理作業を紹介します。
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